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10ヶ月でプロボウラー

スクラップしていた雑誌記事をご紹介…文章は原文通りです。

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並木惠美子プロ紹介雑誌記事

(画像はクリックすると別画面で大きくご覧になれます。)

 
■男性より女性のほうが有利?プロボウラー
たった十か月で月給十万円の女子プロボウラーになった並木惠美子さん(20)

ついに日本にも女子プロボウラーが誕生した。「第一回女子プロテスト」が六月二十一日に終わって十三人のプロが生まれたのだ。
全国各地の有名ボウリング場のナンバーワンたち四十四人がはじめて試合をしたのである。

並木恵美子さんを紹介しよう。並木さんは、十三人中の最年少者で、まだ二十歳。彼女が注目された理由は、それだけではない。成績は第五位だが、ボウリングをはじめてたった十ヶ月でプロになったひとである。
女子プロのライセンスを受けるためには、平均点が180点を越えなければならない。試合は九ゲームを投げて行われた。
並木さんは総合の平均点186点だった。
第一位になった須田開代子さん(30歳)は196点。須田さんはそれまで、ボウリング界でその実力が認められていて、順当な優勝である。
でも最終目前までには、二位になった中山律子さん(26歳)(最終の平均点は
195点で須田さんとは一点差だ)にリードされていて、大接戦を展開した。
須田さんは横浜に住んでいて川崎スターレーンに所属している。ボウリングをはじめてするひとたちにコーチするのが彼女の仕事である。彼女と同じように、ほとんどの女子プロたちは、いわばセミプロだが、並木さんは違う。
アマチュアからいきなりプロになった猛烈女性なのだ。

ゲーム代は月二万円以上も…

彼女は、成城学園中学をでて四谷の洋裁学校に通っていた。家が杉並区で酒屋をしていて、経済的には不自由がない。花嫁修行をしていたわけだ。中学時代は走るのも早く、卓球もうまかった。
その並木さんがはじめてボウリングのボールを手にしたのは去年の九月である。友だちと近くの井の頭ボールにでかけた。ガター(左右の溝にボールが落ちることでピンは絶対に倒れない)ばっかりで、最初のゲームは87点だった。たいていの初心者と同じような点数である。
でも、二ゲーム目は101点だった。はじめてにしてはまずまずの出だし。その後、二、三回通っているうちにボールが欲しくなった。靴も買った。
一週間に二日も行くようになった。去年の暮れになると毎日のよう…。夢中になってしまったわけだ。
「なかなかピンは倒れないんで、こんど行ったらきっと…とがんばるようになるんです。
私って気が強くて負けず嫌いでしょ。
だから、つい落ちこんでしまうのね」
悩みはゲーム代である。一ゲーム250円だから、ばかにならない。おこづかいが一万四千円だったが、ボウリング代は二万円を軽く超すようになった。
今年の一月、プロボウラーに出合った。フィリピン人のセマナさんである。平均点が150点くらいになってから、それ以上いっこうにうまくならない。
「いい先生を見つけて見てもらうことだと思ったんです。私、スキーもうまいんですが、スキーの時もコーチしていただいて上達したから…」
なにごともいいコーチャーにつかないと上達しないのかもしれない。
一日六ゲーム、毎日コーチしてもらった。それにしても並木さんにはじめから、プロになる素質があったのだろううか。コーチのセマナ氏は―「足と腰がしっかりしているから、なかなかのびるなあと直感しました。でも、毎日六ゲームもするというのは、男性でもなかなかできません」
なにかひとつ、他人よりもすぐれたものを持ちたい、これが並木さんの信条である。
二月頃の平均点は170点だった。ここまで投げられるようになると特典がある。一ゲーム150円で投げさせてくれるからだ。
洋裁学校を卒業し、五月にはセマナ氏の推薦でメグロ・パークレーンに勤め始めた。日給は九百円。はじめてボウリング場にきた客に、初歩的なコーチをする仕事だ。女性のコーチャーは珍しい存在だから、並木さんは大忙しである。その頃すでに180点はいつも出せるようになっていた。
今度の女子プロテストでは並木さんは大いに緊張した。なにしろベテランと勝負しなくてはならないからだ。コンテストの前二週間、自主トレーニングしたくらいである。朝八時に起きて、自宅から二キロ先の神社まで走る。縄飛び、階段の昇り降り、握力をきたえる運動など…。毎日二時間、集中してボールを投げた。調子がいい。これならいける…。
並木さんの指には、投げダコができている。ボールの穴に入れる親指と人さし指と中指の三本が左手のそれに比べてものすごく太いのだ。太い指は女子プロボウラーの象徴でもある。それにJPBA(日本プロボウリング協会)のワッペンと免許証を協会からいただいた。
女子プロボウラーになったので並木さんの月給はこれまでの四倍の十万円になった。
六月二十九日には、東京放送杯があって、テレビでも放送される。まるでプロ野球がテレビで放送されるのと同じなのだ。出演料やら懸賞金が入ることになる。七月二十八日には女子プロ大会があって一位になれば数十万円の賞金が入る。

」(雑誌記事より引用・原文通り)
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